2012年3月6日火曜日

読売新聞の将棋欄に掲載されてました。 郷田九段は、渡辺竜王とのA級順位戦で 角...

読売新聞の将棋欄に掲載されてました。



郷田九段は、渡辺竜王とのA級順位戦で



角換わりの将棋で



「後手これにて負け」の定跡そのままに指して負けました。




プロ棋士なのに、なぜ、定跡を勉強しなかったのでしょうか?






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郷田さんはファックス、携帯、パソコンを持っていないので知らなかった可能性もないとはいえないですが、私は知ってて指したと思いますよ。



郷田さんは、古い定跡を引っ張り出してきて新手を生み出すという点では優れた棋士ですから。

ゴキゲン中飛車対策の主流になっている▲4六銀型は、その代表です。



もし何の工夫もなかったなら、彼なりに「この定跡は本当は互角なんじゃないか」と言う考えがあったんだと思いますよ。

局面そのもの同じでも、その局面に対する評価が時代とともに変化するというのは居飛車系の将棋にはよくあることです。



横歩取りなんかはその代表で、いつも先手よし後手よしがコロコロ変わっていますからね



私はそういう柔軟な考え方をする棋士、好きですよ。

それは、砕いた言い方をすれば「将棋を舐めてない」

同じ数の駒あるんだから、ある程度闘えるんならいいじゃないか、ってね。



アマチュアの人によくある「戦型ジャンケン」と言う安易な考え方が全く無いんですよね。



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その棋譜を見てないのですが、わりと知られた定跡なのでしょうか。



その昔、中原誠名人対石田和雄八段の矢倉戦で、中原さんが以前、雑誌に掲載した最終盤までの研究手順と同じような手順で負けたってことがあり、ちょいと話題になりました。人間同士なんだから、そういうこともあるかと思ってましたが、今回のはプロなら知ってて当然ってレベルなのかな。


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「他人が決めた結論に興味は無い。自分で実際に指して結論を出す。」みたいに思って指していたとしたらカッコイイですね。


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それ、先手を持って指したらかなり気持ち悪いですよ。新手の研究が用意されてると言われてるようなものです。もっともブラフの場合もあり、新手の影に踊らされた相手の間違いを誘発する狙いでやることもあります。今回はそれだったのかも。

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