将棋のプロの棋戦で、投了した方が勝っていた将棋はありますか?
将棋のプロの棋戦で、投了した側が実は勝ちの局面だったということはあるのでしょうか?
例えば、自玉が詰んだと思って投了したけど実際にはきわどく詰まなかったとか、受け無しと思ったのがうまい受けがあったとか。
「逆転の余地があるが投了してしまった」、「悪いとは思うが投げるほどではない」とかではなく、投了した側がはっきり勝っている局面のみでお願いします。
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プロが逃した3手詰め、というのがあります。
先手が投了しましたが、後手方に即詰(3手詰め!)があった、というのがあります。
本間爽悦 vs 勝浦修 1972-12-01 順位戦
先手 本間七段
後手 勝浦六段
http://wiki.optus.nu/shogi/index.php?cmd=kif&cmds=display&kid=16562
先手の本間七段は、19手も王手を続け
(先手の手数だけだと10手)、20手目の
勝浦六段の△7三玉を見て投了しました。
この局面で先手投了ですが、実はこの後、後手玉には
8三銀成、同玉、8二桂成の3手詰めがありました。
昭和48年の将棋年鑑に載っており、後手は
持ち時間はなしですが、先手はほんの少し残っています。
3手詰めを逃しての投了は非常に珍しいです。
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升田九段は、ある対局で「詰みだな。」と言って、一手指しました。
対局相手は、本当に詰んだと思い、投了したのですが、感想戦で検討してみると、何とその局面ではまだ詰んでいなかったらしいです。
当時升田九段は三冠を成し遂げて間もなかったので、そういう発言力があったのかもしれません。
相手が優勢だったかは分かりませんが。
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比較的最近では1999年2月の▲福崎文吾 vs△田中寅彦の対局(福崎勝ち)が話題になりました。
http://wiki.optus.nu/shogi/index.php?cmd=kif&cmds=display&kid=2674
投了図の後、△1三同桂▲同桂成に△2五金とすれば詰まなかったとのこと。翌日田中が連盟で福崎を見かけると「詰まなかったんじゃないの!」と叫んだそうです。
もっとも投了の直前、福崎の139手目▲1三金が“一手ばったり”とも言うべき大ポカで、ここで単に▲2三飛成とすれば△同金には▲3一角以下、△同玉なら▲2一飛成以下で詰みでした。この▲1三金に「そんな上手い寄せがあったのか」と感心してしまった田中が戦意を喪失したことで起こった悲劇(喜劇?)だったようです。
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