2012年3月18日日曜日

森下卓九段のスランプについて

森下卓九段のスランプについて

B2順位戦8戦全敗です。

なぜ急にこれだけ勝てなくなったと思いますか?


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森下ファンの者です。



たしか「将棋世界」誌の自戦記で読んだ気がしますが、勝つことへの執着心が薄れてきてしまったという告白をされていたことを記憶しています。座骨神経痛を患われたのをきっかけに、年齢を重ねていくに従って何が何でも勝ちたいという気持ちが薄れてきたというお話だったと思います。これが昨今の不調の理由かどうかは定かではありませんが、勝負師としては致命的ともなりかねない正直すぎる内容でした。ただ、包み隠さず等身大の自分をさらけ出せるという意味では立派な先生だとも思います。今現在の自分を冷静に分析してその力の衰えを認めるということは、勝負の世界に生きる人にとっては、不治の病を抱えた人が自分の余命の短さを知るに等しいものだと思うからです。勝負師としては大損でしょうけれど、そういう生き方を選ぶというのが森下先生らしさである気もします。



とはいえ、勝てない時期があるとしても、渾身の名勝負や森下流が炸裂する名局が生まれる可能性はまだまだあるはずですから、私はこれからも応援していきたいと思っています。

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